スヌー

大断捨離

先月、婚礼ダンスを大断捨離をしました。
タンスは巨大で、子供達が大きくなるに連れて荷物が増え、巨大なタンスは居場所を無くし、我が家では無用の長物になっていました。そして、かなり前に和ダンスだけ自宅から実家に出戻っていました。実家に戻した時、引越し屋さんは玄関から入れることができず窓から大変な苦労をして入れてくれたと両親から聞いていました。

最近になり私は92歳の父の介護をしつつ実家で過ごすことが多くなりました。今度は実家の断捨離を進めていました。
ちょっとしたことから近所にある地元密着の家具屋さんに行く機会がありました。そこで小さな家具を購入したことで(断捨離してるのにまた家具を買うと言う矛盾ですが(苦笑))
家具を搬入時に不要な家具を低価格で引き取ってくれるサービスがあることを知りました。私は即座に「コレだ!ずっと処分したいと考えて居たらこんな所でチャンスが巡って来た!」と喜びました。
こんなに安く引き取ってくれるなら万々歳!と思いすぐに引き取りを申し込みました。でも、窓からじゃないと出せないかもしれない事をお店の人に話すと、「その(窓から出す)準備もして行きます」と言うことで私は安心しました。
いよいよ引き取りの日になり、タンス屋さんは来てくれました。しかし、「窓から(人力のみでは)出す事もできない、これは一体どうやって入れたんですか?家が建つ前から有った訳では無いですよね?窓から入れたってどうやって入れたんだろう???」と言われ大ショック。でも、タンス屋さんはとても親切で何とか出す方法はないかと考えたり、タンスを測ったりしてくれましたが、やはり無理でした。そして、最終手段はクレーンのような吊り下げる機械でなら出す事ができるかも知れないという事でした。それでも出せるかどうか先に見積もりが必要だと言われました。
最終的にそのクレーンで吊り下げて窓から出してもらうことになりました。それでも本当に出せるかどうか当日まで不安でした。
この巨大和ダンスは和ダンス故、ほぼ使うこともなく何十年経っているとは言えまだ新しく立派なものでした。母が想いを込めて用意してくれたものでしたので、捨てることに迷いました。しかし、置いておいたところでいずれは捨てなくてはいけないし、私以外の誰かに処分させる事はできないと思いました。
後はこのタンスの運命に任せようと思いました。もしクレーンを使ってもこの家から出せないなら、これはこのタンスがこの家にまだ居たいと言う意思だと思うことにしました。
遂にその日が来ました。
クレーンを使う運送業者の方はとても良い方で「このタンスはとても立派ですけど、本当に捨てて良いんですか?用意してる間5分くらい時間が有りますから、考え直すなら考え直していいですよ」と言ってくれました。
今年(2020年)母が亡くなり、思ってもいなかったけど色んな巡り合わせでタンスを手放すチャンスが巡って来たんだと思い、思い切ってタンスとさよならする事を決意しました。
その後、あのタンスがどんな運命を辿ったのかな?と時々思い出しますが、死んだ母と同じ、私の心の中にあるんだなぁと感じます。
たとえタンスであっても。
そしてまた一つ人生を前へ進められたような気がします。

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